Z3988GX64Q 技術 | 微粒子ブログ  fine particle blog

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探索研究はやさしさ、応用研究は厳しさ

企業の研究には、ゼロから実際の製品を作り出すまでに、 各段階の研究があります。 最初の段階が探索研究です。 技術のタネを探す作業で、面白いもの、役立ちそうな技術を探し出して、育てていくプロセスです。 ほとんどが失敗で、その中から、面白いもの...
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磁気テープの技術がリチウム電池へ

実は、磁気テープと、リチウム電池の電極は作り方が似ています。 磁気テープは磁気材料の粉、 リチウム電池は電極材料(リチウムを出す材料と貯める材料)の粉 を樹脂や溶媒と混ぜてペーストにして、これをフイルムに塗工して作ります。 どちらも、 ①高...
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顔料と染料の違いは?

よく混同しますが、染料は分子状態の色材で、顔料は粒子状態の色材です。 分子が集まった固体集合体が粒子です。 染料は水に溶けやすいので、簡単に溶解液ができます。 顔料は粒子なので水に溶けません。水に均一に微粒子分散して初めて、きれいな液になります。 それなら簡単な染料を使えばいいと思われるかもしれませんが、 染料は光が当たると退色しやすいという欠点があります。分子だからです。 顔料は粒子なので光に強く退色しにくいです。 ですので、粒子を分散する必要があるわけです。 分散しないと粒子の性能を生かすことができません。
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What is the difference between dispersion and dissolution?

Now let's look at the definition of "dispersion". A similar word is "dissolution." "Dissolution" is to dissolve in a liquid into a molecular state. "Dispersion" is to break up in a liquid into a particle state. By the way, in colorants, Molecules are dyes and particles are pigments. "Dyes" ⇒ "dissolved" molecular states "Pigment" ⇒ "dispersed" particle state The particle size of pigment particles in general paints and printing inks is about several tens of nm ~ several μm. Dispersion is the crushing of the aggregation of secondary particles. Ideally, each primary particle should be isolated. It is very important and very difficult technology.
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卵の分散効果 マヨネーズ

ドレッシングは、植物油脂、食酢、調味料を混ぜたものです。 マヨネーズは、これらに、卵黄を加えたものです。 どちらも、水成分と油成分が混ざっています。 ドレッシングは、水成分と油成分が混ざりが悪く、分離しています。 (ドレッシングを使う前によ...
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分散と溶解の違いは?

ここで「分散」の定義を確認します。 似た言葉に「溶解」があります。 「溶解」は分子状態でばらばらにすること。 「分散」は,液体中に粒子状態でばらばらにすること。 ちなみに,色材では、 分子が「染料」,粒子が「顔料」です。 「染料」⇒「溶解」分子状態 「顔料」⇒「分散」粒子状態 という関係になります。 顔料の凝集状態は、 一次粒子(アグリゲート)、 二次粒子(アグロメレート)、 という言葉で表します。 結晶単位で凝集したものが一次粒子であり、 さらに大きく顔料合成途中の乾燥工程などで一次粒子が凝集したものが 二次粒子です。 一般の塗料や印刷インキ中の、顔料粒子の一次粒子サイズは、 数十nm~数µm程度です。 分散は,二次粒子の凝集を解砕することであり, 理想的には一次粒子1個1個まで孤立した状態にすることです。
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分散は手段 目的に合わせて使いこなす!

それぞれの製品(インクなど)の目的とする品質(品質目標といいます)を達成するために、 分散をするわけです。 インクであれば、色調であったり、濃度であったり、隠蔽性であったり。。。。。 隠ぺい性よりも透明にしたい場合もあります。 分散技術を使って粒子の大きさを小さくするのですが、 粒子径を小さくすることばかりに気を取られていると、 (特に分散の初心者は)本来の目的とする品質を忘れてしまいがいちです。 例えば、隠蔽性(下地を隠す効果)が必要な場合と透明性が必要な場合では、 目的とする粒子径が違うでしょう。 隠ぺい性を出すには、ある程度の粒子サイズが必要です。(小さすぎると透明になってNG) また、分散させるために添加する分散剤も、目的とする品質の邪魔をしないようなものを選んで、 添加量を決めていかなければいけないのです。 品質を評価して、分散を最適化することが必要なわけです。 これが「分散を使いこなす」ということ。 ということは品質を評価する実験技術も必要。。。 「品質評価できてはじめて分散技術が蓄積できる」 と言ってもいいと思います。